「土地代と建物代は一緒に住宅ローンを組める?」
「土地を先に買う場合、住宅ローンはどうなる?」
「つなぎ融資って何?」
「注文住宅は家が完成するまでどうやって支払う?」
土地から注文住宅を建てる場合、住宅ローンの仕組みは少し複雑です。
建売住宅なら、完成した土地と建物をまとめて購入するため、基本的には引き渡し時に大きな支払いが発生します。
一方、注文住宅では、
土地購入
↓
建物契約
↓
着工
↓
工事途中
↓
完成
と進み、それぞれのタイミングで支払いが必要になる場合があります。
しかし住宅ローンの商品によっては、建物完成前の支払いにそのまま対応できないことがあります。
そこで利用されることがあるのが、
分割融資
や
つなぎ融資
です。
この記事では、土地と建物の住宅ローンをどう組むのか、注文住宅でお金が必要になるタイミングから、つなぎ融資・分割融資の違いまでわかりやすく解説します。
この記事でわかること
・土地と建物を住宅ローンで借りる方法
・注文住宅で支払いが発生するタイミング
・つなぎ融資とは何か
・分割融資との違い
・土地を先に買う場合の住宅ローン
・自己資金が必要になる場面
・住宅ローン選びで確認したいポイント
土地と建物は一緒に住宅ローンを組める?
土地を購入して注文住宅を建てる場合でも、土地と建物を一体の住宅取得計画として住宅ローンを利用できる商品があります。
例えば、
土地:1,000万円
建物:2,500万円
その他の対象費用:500万円
として、住宅取得に必要な資金が合計4,000万円だったとします。
住宅ローンで4,000万円を借りられる条件だったとしても、
4,000万円が最初にまとめて口座へ振り込まれるとは限りません。
ここが注文住宅の住宅ローンで重要なポイントです。
土地と建物では、お金が必要になる時期が違うからです。
土地と建物では支払い時期が違う
土地から注文住宅を建てる場合、一般的には土地の取得が建物完成より先になります。
例えば、
土地売買契約
↓
土地代の決済
↓
建物工事請負契約
↓
着工
↓
工事
↓
完成・引き渡し
という流れです。
さらに建築会社との契約によっては、
・契約時
・着工時
・上棟時など工事途中
・完成時
といった複数のタイミングで建築代金を支払う場合があります。
つまり注文住宅では、
家が完成する前にもまとまったお金が必要になる
可能性があります。
なぜ普通の住宅ローンだけでは足りないことがある?
住宅ローンは金融機関や商品によって融資の条件やタイミングが異なります。
商品によっては建物完成・引き渡し時に融資が実行されるため、それより前に必要になる、
・土地代
・着工時の支払い
・工事途中の支払い
などを別の方法で準備しなければならない場合があります。
例えば、
4月 土地代1,000万円が必要
↓
6月 着工時の支払いが必要
↓
9月 工事途中の支払いが必要
↓
12月 建物完成・住宅ローン実行
となれば、12月より前に必要なお金をどう用意するか考える必要があります。
その方法として代表的なのが、
つなぎ融資
です。
つなぎ融資とは?
つなぎ融資とは、住宅ローンの融資が実行されるまでの間に必要な資金を一時的に借りる方法です。
文字通り、
住宅ローンが実行されるまでを「つなぐ」ための融資
と考えると分かりやすいでしょう。
例えば、
土地購入:1,000万円
着工時:500万円
工事途中:500万円
が必要で、住宅ローンの本融資が建物完成時だとします。
自己資金だけでは支払えない場合、
**土地購入
→つなぎ融資
着工
→つなぎ融資
工事途中
→つなぎ融資
建物完成
→住宅ローン実行
住宅ローン実行
→つなぎ融資を精算**
という形をとるケースがあります。
実際の融資回数や対象となる費用、精算方法などは金融機関・商品によって異なります。
つなぎ融資は住宅ローンとは別の借入
ここは理解しておきたいポイントです。
つなぎ融資は、最終的に利用する住宅ローンそのものとは別の融資として扱われるのが一般的です。
そのため、
・金利
・事務手数料
・利用条件
などを確認する必要があります。
「最終的に住宅ローンで4,000万円借りるから、それまでの支払いにも自動的に4,000万円を使える」
とは限りません。
注文住宅では、最終的な借入額だけでなく、
完成前のお金をどう準備するのか
まで確認することが重要です。
つなぎ融資の利息はどうなる?
つなぎ融資を利用すれば、借りている期間に応じた利息などが発生します。
例えば土地代のために先に借りた資金は、建物完成までの期間が長ければ、その分借入期間も長くなります。
そのため、つなぎ融資を比較するときは、
金利だけ
ではなく、
・借入額
・借入期間
・融資回数
・手数料
まで含めて確認しましょう。
具体的な費用は金融機関や商品、工期などによって異なります。
分割融資とは?
注文住宅で利用できるもう一つの方法が「分割融資」です。
住宅ローンの融資金を一度にすべて受け取るのではなく、土地購入や建築工事の進行に合わせて複数回に分けて融資してもらう方法です。
例えば、
土地購入時
↓
着工時
↓
工事途中
↓
完成時
のように分けて融資を受けるイメージです。
分割融資に対応した住宅ローンであれば、別途つなぎ融資を利用せずに対応できる場合があります。
ただし、すべての住宅ローンが分割融資に対応しているわけではありません。
つなぎ融資と分割融資の違い
大まかに整理すると、次のようになります。
| つなぎ融資 | 分割融資 | |
|---|---|---|
| 目的 | 本融資までの資金を一時的に借りる | 住宅ローンを複数回に分けて受け取る |
| 住宅完成前 | 必要資金を別融資で用意 | 住宅ローンの一部を先に融資 |
| 本融資との関係 | 原則として別の融資 | 住宅ローンの一部 |
| 利息・手数料 | 別途発生 | 商品条件による |
| 対応 | 金融機関による | 金融機関による |
どちらが利用できるか、どちらが適しているかは金融機関や家づくりの支払いスケジュールによって異なります。
そのため住宅ローンを比較するときは、
「金利が何%か」だけではなく、「完成前の支払いにどう対応できるか」
を確認しましょう。
土地を先に買う場合はどうなる?
土地から注文住宅を建てる場合、まず土地代が必要になります。
このとき考えられる方法は、
・自己資金で土地を購入する
・土地購入に対応した住宅ローンを利用する
・分割融資を利用する
・つなぎ融資を利用する
などです。
どの方法が使えるかは住宅ローンによって異なります。
重要なのは、
土地の売買契約をしてから考え始めないこと
です。
土地には決済期限があります。
契約してから、
「この住宅ローンでは土地代を支払えなかった」
となると資金計画が崩れる可能性があります。
土地購入前に金融機関や住宅会社へ相談しましょう。
土地だけ住宅ローンで先に借りられる?
土地購入を先行して融資する仕組みを用意している金融機関もあります。
ただし住宅ローンは原則として自分が居住する住宅取得のための融資です。
土地だけを購入し、住宅を建てる予定がない場合とは扱いが異なります。
土地先行で住宅ローンを利用する場合には、建築計画や建物の見積もりなどが必要になることがあります。
必要書類や建築までの期限などは金融機関・商品によって異なるため、事前に確認しましょう。
土地を現金で買う方法もある
自己資金に余裕があれば、
土地→現金
建物→住宅ローン
という方法も考えられます。
これなら土地代のためのつなぎ融資などが不要になる場合があります。
ただし、土地購入で手元資金を使いすぎることには注意が必要です。
家づくりでは土地・建物以外にも、
・土地購入諸費用
・登記
・住宅ローン関連費用
・外構
・家具
・家電
・引っ越し
などのお金が必要になります。
土地を現金で買えるとしても、
現金で買うことが最適とは限りません。
家づくり全体の資金計画から判断しましょう。
注文住宅ではいつお金が必要?
一例として、土地から注文住宅を建てる場合を見てみましょう。
1.土地の売買契約
手付金などが必要になる場合があります。
2.土地の決済
土地代の残金などを支払います。
3.建物の工事請負契約
契約内容に応じた支払いが発生する場合があります。
4.着工
着工時に建築代金の一部を支払う契約もあります。
5.工事途中
上棟時などに中間金が必要になる場合があります。
6.完成・引き渡し
建築代金の残金を支払います。
ただし、住宅会社によって支払時期や割合は異なります。
だからこそ住宅ローンを決める前に、住宅会社から、
「いつ・いくら支払うのか」
を確認しておくことが重要です。
住宅ローンの組み方を具体例で考えてみる
例えば、
土地:1,000万円
建物:2,500万円
の注文住宅を建てるとします。
※実際には諸費用や外構なども必要ですが、ここでは仕組みを分かりやすくするため簡略化しています。
ケース1.つなぎ融資を利用
土地購入時
→つなぎ融資
着工・工事途中
→必要に応じてつなぎ融資
完成時
→住宅ローン本融資
その後
→住宅ローンの融資金でつなぎ融資を精算
という流れです。
ケース2.分割融資を利用
土地購入時
→住宅ローンの一部を融資
着工・工事途中
→住宅ローンの一部を融資
完成時
→残りを融資
という方法です。
ケース3.自己資金を利用
土地購入
→自己資金
着工・工事途中
→自己資金
完成
→住宅ローン
という方法もあります。
自己資金が多ければ、完成前の借入を減らせる可能性があります。
ただし手元資金を残しておくことも重要です。
つなぎ融資のメリット
土地を先に購入できる
住宅完成前でも土地代を準備できます。
建築途中の支払いに対応できる
着工金や中間金などが必要な場合に利用できる商品があります。
自己資金が少なくても計画しやすくなる場合がある
完成前の大きな支払いをすべて自己資金で準備する必要がなくなる可能性があります。
つなぎ融資のデメリット
利息がかかる
借りた期間に応じて利息などが発生します。
手数料がかかる場合がある
住宅ローンとは別に費用が発生する可能性があります。
すべての金融機関が対応しているわけではない
利用したい住宅ローンに対応するつなぎ融資があるか確認が必要です。
工期が長くなると負担が増える可能性がある
土地購入から建物完成までの期間が長ければ、借入期間も長くなる可能性があります。
分割融資のメリット
分割融資なら、住宅ローンそのものを土地購入や建築途中から利用できる場合があります。
そのため別のつなぎ融資を利用する必要がないケースがあります。
ただし、
・融資回数
・実行時期
・金利
・手数料
・土地への抵当権設定
などは商品によって異なります。
「分割融資だから必ずつなぎ融資より安い」と決めつけず、総費用で比較しましょう。
住宅ローンは金利だけで選ばない
住宅ローン比較では、
金利0.○%
という数字に目が向きやすくなります。
もちろん金利は重要です。
しかし土地から注文住宅を建てる場合は、
・土地先行融資に対応しているか
・分割融資できるか
・つなぎ融資を利用できるか
・融資回数
・手数料
・保証料
・団体信用生命保険
・繰上返済条件
なども確認する必要があります。
特に注文住宅では、
自分たちの支払いスケジュールに対応できる住宅ローンか
という視点が重要です。
つなぎ融資を使わない方法はある?
条件によってはあります。
例えば、
・自己資金で完成前の支払いを行う
・分割融資に対応した住宅ローンを利用する
・土地先行融資に対応した商品を利用する
などです。
ただし、どの方法が有利かは、
・土地価格
・建物価格
・自己資金
・工期
・金融機関
・金利
・手数料
によって変わります。
単純に「つなぎ融資を使わない方がお得」とは限りません。
住宅ローンを組む前に作りたい「支払い表」
土地から注文住宅を建てるなら、契約前に簡単な支払い表を作ると分かりやすくなります。
例えば、
| タイミング | 支払い | 支払方法 |
|---|---|---|
| 土地契約 | 手付金 | 自己資金 |
| 土地決済 | 土地残代金 | 分割融資等 |
| 建物契約 | 契約金等 | 自己資金等 |
| 着工 | 着工金 | 分割融資等 |
| 工事途中 | 中間金 | 分割融資等 |
| 完成 | 残金 | 住宅ローン等 |
※実際の支払い時期・金額・名称は契約によって異なります。
こうしておけば、
「いつ、現金がいくら必要なのか」
「いつ、融資が必要なのか」
を確認できます。
住宅ローン選びもかなり分かりやすくなります。
土地と建物の住宅ローンで失敗しやすいケース
土地を契約してから住宅ローンを探した
土地決済まで時間がなくなり、金融機関を十分比較できない可能性があります。
建物完成時の融資だけ考えていた
着工金や中間金など、完成前に必要なお金を見落とすケースです。
つなぎ融資の費用を予算に入れていなかった
金利や手数料なども家づくりの資金計画へ入れましょう。
土地に自己資金を使いすぎた
外構や家具・家電など、完成前後に必要な現金が不足する可能性があります。
金利だけで住宅ローンを選んだ
注文住宅の支払いスケジュールに対応できない商品では、別の資金調達が必要になる可能性があります。
鳥取で土地から注文住宅を建てる場合
鳥取で土地を購入して注文住宅を建てる場合も、
土地・建物・住宅ローンをセットで考える
ことが重要です。
例えば、
土地価格が予算内だったとしても、
・土地購入諸費用
・造成
・地盤改良
・上下水道
・建物
・外構
・住宅ローン関連費用
まで含めると総額は変わります。
さらに土地代の決済と建物代の支払い時期も異なります。
そのため、
土地を決める
↓
住宅会社を決める
↓
最後に住宅ローンを考える
のではなく、
土地探し・建物計画・資金計画・住宅ローンを並行して進める
ことが大切です。
特に土地を契約する前に、
「この土地を購入した場合、土地代はどの融資で支払うのか」
「建物完成までにいくら必要なのか」
まで確認しておきましょう。
FAQ|土地と建物の住宅ローンについて
Q.土地と建物は同じ住宅ローンで借りられますか?
土地と建物を一体の住宅取得計画として融資対象にできる住宅ローンがあります。
ただし融資方法や実行時期は金融機関・商品によって異なります。
Q.土地代はいつ支払いますか?
土地売買契約後、契約で定められた決済日に残代金を支払うのが一般的です。
具体的な日程は売買契約によって異なります。
Q.つなぎ融資とは何ですか?
住宅ローンの本融資が実行されるまでに必要な土地代や建築途中の支払いなどを、一時的に借りるための融資です。
Q.つなぎ融資は必ず必要ですか?
必ずではありません。
自己資金や分割融資、土地先行融資などで対応できる場合があります。
Q.分割融資とつなぎ融資は何が違いますか?
つなぎ融資は住宅ローン実行までの資金を別の融資で準備する方法です。
分割融資は住宅ローンそのものを複数回に分けて実行する方法です。
Q.つなぎ融資にも利息はかかりますか?
一般的に借入期間に応じた利息などが発生します。
金利や手数料は商品によって異なります。
Q.土地を現金で購入して建物だけ住宅ローンにできますか?
可能な場合があります。
ただし土地購入後の建築費や諸費用に必要な自己資金まで考えて判断しましょう。
Q.住宅ローンはいつ相談すればいいですか?
土地を契約する前から相談することをおすすめします。
土地・建物の総予算と支払いスケジュールを整理しながら検討しましょう。
専門家コメント

株式会社ヤマタホーム
代表取締役社長 山田 雄作
土地から注文住宅を建てる場合、住宅ローンで一番分かりにくいのが「いつお金が必要で、そのお金をどこから用意するのか」という部分だと思います。
住宅ローンで必要な金額を借りられることが分かっていても、土地代や建築途中の支払いにその資金を使えるとは限りません。
だからこそ、借入総額だけではなく、土地購入から建物完成までの資金の流れを確認しておくことが大切です。
例えば、土地代をいつ支払うのか、着工時や工事途中にいくら必要なのか、それぞれ自己資金・分割融資・つなぎ融資のどれで支払うのかを整理すると、住宅ローンの仕組みも分かりやすくなります。
また、住宅ローンを金利だけで比較するのではなく、自分たちの家づくりの支払いスケジュールに対応しているかを確認していただきたいと思います。
金利が低く見えても、別途つなぎ融資が必要になれば、利息や手数料を含めた資金計画は変わります。
土地から家づくりを始める場合は、土地・建物・住宅ローンを別々に考えないことが重要です。
ヤマタホームでは、土地探しの段階から建物の予算や支払い時期、住宅ローンまで含めて資金計画をご提案しています。
土地を契約してから「どうやって払おう」と考えるのではなく、土地を購入する前に完成までのお金の流れを確認していただくことをおすすめします。
まとめ|土地と建物の住宅ローンは「借入額」より「支払時期」を確認しよう
土地から注文住宅を建てる場合、
住宅ローンでいくら借りるか
だけを考えるのでは不十分です。
重要なのは、
いつお金が必要になるのか
です。
注文住宅では、
土地契約
↓
土地決済
↓
建物契約
↓
着工
↓
工事途中
↓
完成
と複数のタイミングで支払いが発生する可能性があります。
その資金を、
自己資金
住宅ローンの分割融資
つなぎ融資
などで準備します。
つなぎ融資は住宅ローンの本融資までの資金を一時的に借りる方法。
分割融資は住宅ローンそのものを複数回に分けて受け取る方法です。
どちらを利用できるかは金融機関・商品によって異なります。
そのため、
1.家づくり総額を確認する
↓
2.土地・建物の支払時期を確認する
↓
3.自己資金を確認する
↓
4.金融機関・住宅ローンを比較する
↓
5.分割融資・つなぎ融資の必要性を確認する
↓
6.土地契約へ進む
という順番で考えましょう。
土地と建物の住宅ローンで大切なのは、
「最終的に払えるか」だけではなく、「必要な日に払えるか」
です。
ヤマタホームでは、鳥取での土地探しから注文住宅、土地・建物の資金計画、住宅ローンまで含めてご相談いただけます。
「土地代も住宅ローンに入れたい」「つなぎ融資が必要か分からない」「自己資金はいくら残した方がいい?」という段階からでも、お気軽にご相談ください。